utm_idでキャンペーンパラメータを管理し、参照元やメディアをデータインポートで上書きする方法

カスタマイズ講座

投稿日:2016/5/12 作成者:衣袋 宏美

公式のアナリティクス ヘルプに「キャンペーン データのインポート例」というデータインポート機能を利用する例があったので、実際にテストしてみました。

どういう内容か概要を説明します。通常キャンペーン管理で使うカスタムキャンペーンのパラメータはutm_sourceなどを利用して、次のようなURLを計測対象サイトのランディング ページに付与する必要があります。

http://example.com/LP.html?utm_source=abc&utm_media=email&utm_campaign=xyz

これに代わる方法でキャンペーン系のディメンションの値を取り込むということです。パラメータにはutm_idを利用し、さらにデータインポート機能を使って外部データを取り込む複合技を使います。具体的には次の通りです。

utm_idはUrchinの時代から使われているパラメータで、このutm_idがどの参照元やメディアに該当するのかを管理する外部データをインポートすることで、レポート表示における参照元やメディアを上書きします。

http://example.com/LP.html?utm_id=xx001

具体的には、上記の例ではutm_idがxx001の場合に、参照元がabcでメディアがemailでキャンペーンがxyzであるというような対応表になっているデータをインポートします。これで通常のカスタムキャンペーンのパラメータと同じように自動的にレポートの参照元やメディアやキャンペーンに値を取り込めるのです。

Urchinではどうやらルックアップテーブルという機能を使って、まさにデータインポートと同様のことをやっていたようです。もうUrchinの情報は少ないのですが、下記情報がありました。
http://www.interlog.co.jp/urchin5/cover.html

ちなみに「utm_id」と検索してみると、このパラメータが付いている大手サイトのページも確認できます。こんなパラメータ付きのURLが検索エンジンに登録されてしまっているのはSEO的に大丈夫なのかと心配してしまうのですが、実際このパラメータをどのように運用しているのか興味深いものがあります。

わざわざこんな面倒なことをする必然性はそれほどなさそうですが、例えば下記のようなことを問題視しているようであれば、こんな技もあるという話です。
・長いパラメータでURLが長くなるのは見苦しい
・だったら短縮URLを使うという手もあるのだが、事情があって短縮URLサービスは使えない

ということで、前置きが長くなりました。お薦めということではありませんが、実際にうまく動作したので詳細をレポートします。

1.インポートするデータを定義する(ステップ1)
まずインポートするデータを定義します。

アナリティクス設定のプロパティの項目「データのインポート」(図1赤枠部分)で、「+ 新しいデータセット」(図1青枠部分)をクリックします。次に表示される「データセットのタイプ」(図2)では、「キャンペーン データ」のラジオボタン(図2赤枠部分)をクリックし、「次のステップ」(図2青枠部分)をクリックします。

図1:データのインポート

図1:データのインポート

図2:データセットのタイプ

図2:データセットのタイプ

次の「データセットの詳細」では、データセットの名前を「Campaign ID Details」などと記入(図3赤枠部分)します。また有効なビューは、その下のプルダウン(図3青枠部分)から利用したいビューを選択します(チェックボックスで複数選択可)。そして、「次のステップ」(図3緑枠部分)をクリックします。

図3:データセットの詳細

図3:データセットの詳細

次にあらわれるのは「データセット スキーマ」の指定(図4)です。データセットの詳細の「キー」(図4赤枠部分)はキャンペーン コードが指定されます。これが「utm_id」に対応するものです。

そしてその下の「インポートしたデータ」で外部データを取り込むディメンションを指定します。今回は参照元とメディアのデータをインポートするので、「1つ選択して下さい」(図4青枠部分)をクリックします。そこで一つ目に「参照元」(図5赤枠部分)を選択、続いてまた「1つ選択して下さい」をクリックしてプルダウンから「メディア」(図5青枠部分)を選択します。

すると図6のようになるので、「ヒット データを上書きする」は「いいえ」(図6赤枠部分)にして、保存(図6青枠部分)します。「ヒット データを上書きする」を「いいえ」にしたのは、キャンペーン コードを使いまわすことがなければ上書きは必要ないと考えたからです。ここはインポートするデータの中身によって適宜適切に判断をして下さい。

図4:データセットのスキーマ

図4:データセットのスキーマ

図5:インポートするデータ

図5:インポートするデータ

図6:ヒットデータの上書き

図6:ヒットデータの上書き

次の画面で「完了」(図7赤枠部分)をクリックして終わりです。なお「スキーマの取得」(図7青枠部分)をクリックすると、図8のようなポップアップが表示されます。

これは次のステップで解説する「インポートするデータ」の形式を示したものになります(図8赤枠部分)。インポートするデータの1行目に記述しなければならない文字列になります。キーになる「キャンペーン コード」が最初の「ga:campaignCode」という記述部分に該当し、カンマの次の「ga:source」がインポートする一つ目の「参照元」ディメンションで、次の「ga:medium」がインポートする二つ目の「メディア」ディメンションに該当します。

これは図6の「キー」と「インポートしたデータ」の右側に表示されている文字列に対応している(図6緑枠部分)のがわかります。

図7:データセット スキーマの設定完了

図7:データセット スキーマの設定完了

図8:スキーマの取得

図8:スキーマの取得



2.ファイルのアップロードを行う(ステップ2)
次はデータのインポート作業を行います。まずアップロードするデータの準備ですが、CSV(カンマ区切り)ファイルを用意します。図9の通り各行がカンマで区切られた3列のデータを用意します。具体的には図9のようなCSVファイルを用意します。最初の1行目は図8赤枠部分のCSVヘッダーと同じになっていると思います。

図9:アップロードファイル

図9:アップロードファイル

そしてアナリティクス設定のデータインポートの画面に行きます。ステップ1で作成した「Campaign ID Details」という名前のデータセットの「アップロードを管理」(図10赤枠部分)をクリックします。そして次の画面で、「ファイルをアップロード」(図11赤枠部分)をクリックします。

図10:データのアップロード

図10:データのアップロード

図11:ファイルをアップロード

図11:ファイルをアップロード

するとファイルのアップロード画面(図12)になるので、「ファイルを選択」(図12赤枠部分)をクリックし、アップロードするファイルを選択したら該当ファイルが表示(図13赤枠部分)されるので、「アップロード」をクリック(図13青枠部分)します。

図12:ファイルを選択

図12:ファイルを選択

図13:ファイルをアップロード

図13:ファイルをアップロード

アナリティクス設定のデータインポートの画面には、一旦保留のステータスになりますが、暫くすると(ものの5分くらいの場合もあれば、12時間後くらいの場合もあります)ステータスは完了になります(図14赤枠部分)。これでアップロード作業が終了です。

図14:ステータス完了

図14:ステータス完了



3.レポートを確認する(ステップ3)
・データインポート作業の前
下記のようなutm_idが付与されたページを閲覧したとします。

http://example.com/index.html?utm_id=101

各種レポートでの結果は、次のようになります。データインポート後も過去に遡って修正されることはありません。
ページ名:/index.html (つまりパラメータは自動削除される)
参照元/メディア:(not set)/(not set)
デフォルトチャネルグループ:(Other)

・ファイルアップロードのステータスが「完了」後にutm_idが付与されたページを閲覧
「リアルタイム」レポートで確認したところ、次のように表示されました。
アクティブなページ:/index.html (つまりパラメータは自動削除される)
参照元/メディア:(direct)/(none)

直後の通常レポートでは、ページ名はパラメータが削除され、参照元/メディアはすべて(not set)/(not set)に分類され、デフォルトチャネルグループはすべて(Other)に分類されますが、暫くすると参照元/メディアはインポートしたファイルの通りに上書きされました(図15、図16)。これは図9赤枠部分のパラメータが付与されたアクセスがそれぞれ一つずつあった場合の例です。

図15:参照元/メディア

図15:参照元/メディア

図16:チャネル

図16:チャネル

ちなみにutm_idは通常のカスタム キャンペーンのパラメータと同様、パラメータの値が異なれば、30分以内の再訪問があっても別セッションとして扱われます。

 

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