新しいセグメント機能の設定で、ユーザーとセッションの区別に注意

共通の機能解説

投稿日:2014/7/20 作成者:衣袋 宏美

Google アナリティクスのセグメント機能と言えば、以前は特定のセッション(訪問)条件のデータに絞り込むことしかできませんでした。しかし現在はユーザー ベースの条件を指定することができます。

「ある時期に特定の広告に接触して初めてサイトに訪問したユーザーに限定して、その人が先月みたコンテンツに絞り込みたい」といった指定も現在では可能になっています。こちらはユーザー ベースの条件指定になりますが、セグメントの設定画面はその分、指定方法が複雑になっています。

この記事では、ある一つの設定を行った際にぶつかった疑問と、それに対して検証した結果を元にしました。単なる一例ですが、新しいセグメントを設定する際の参考にして頂ければと思います。

セグメント機能は、殆どのレポートの上方にあります。例えば「ユーザー > サマリー」レポートの画面上部は図1のようになっています。薄く表示されている「+ セグメント」(図1赤枠部分)をクリックすると、図2のようなセグメント機能が直下に表示されます。

 

図1:セグメント機能

図1:セグメント機能

図2:セグメント機能を表示

図2:セグメント機能を表示

 

今回紹介する例は「10分を超えて滞在したセッション」に絞り込むためのセグメントで、標準のセグメントに用意されていませんので、新しいセグメントを作っていきます。そのため、セグメント機能の左上にある「+ 新しいセグメント」ボタン(図2赤枠部分)をクリックして、図3のようなセグメント新規作成画面に移ります。

セグメント新規作成画面は、デフォルトでは左上の「ユーザー属性」分類(図3赤枠部分)が選択されていますが、今回のセグメントは「条件」分類(図3青枠部分)から設定していきますので、ここをクリックします。その画面が図3になります。

 

図3:「条件」分類の指定

図3:「条件」分類の指定

 

この「条件」分類のセグメントは、自由に指標やディメンションを選択して、その条件を指定していくのが基本です。その条件は図3緑枠部分に記述していきます。そして今回指定したいのが「10分を超えて滞在したセッション」に絞り込むためのセグメントです。

今回の設定はセッション ベースなので、フィルタ条件は「セッション」「含める」(図4赤枠部分)とし、ディメンションは「セッション時間」を選択、600を超えるという指定(図4青枠部分)をします。セッション時間の単位は秒なので、600と指定すれば10分ということになるのです。

 

図4:「条件」の設定

図4:「条件」の設定

 

この設定で思いどおりの集計になるかどうかを確認してみます。[ユーザー]>[行動]>[ユーザーのロイヤリティ]レポートに、このセグメントを適用したのが図5です。[ユーザーのロイヤリティ]レポートの「セッション時間」という画面は、セッション時間ごとのセッション分布とページビュー数分布を見ることができるレポートです。確かにセッション時間が601秒以上のセッションに絞り込まれている(図5赤枠部分)ことがわかります。

 

図5:10分超セッションのセグメントを適用

図5:10分超セッションのセグメントを適用

 

問題はここからです。セグメント機能の「行動」分類の設定にも、「セッション時間」を設定する箇所があります(図6赤枠部分)。図4の「条件」分類の設定で行ったのと同様に、「セッション時間」を「セッションごと」に600を超えるという指定(図6赤枠部分)をして、[ユーザー]>[行動]>[ユーザーのロイヤリティ]レポートに、このセグメントを適用したのが図7です。

「テスト」ボタン(図6青枠部分)をクリックすると、「ユーザーの4.55%(セッションの12.40%)が適用されています。」と表示されます(図6青楕円枠部分)が、図7の実際のレポートでは、全体の7,732セッションの12.4%である959セッション(図7赤枠部分)が対象のレポートということになり、当然合致しています。

 

図6:「行動」分類のセグメント設定

図6:「行動」分類のセグメント設定

図7:「行動」分類のセグメントを適用

図7:「行動」分類のセグメントを適用

 

しかしご覧の通り図5と図7の出力結果は異なります。これは「行動」分類のセグメントがそもそも全体にわたって、ユーザー ベースのセグメント条件だからのようです。上部に薄く表示がありますが、「ユーザーをセグメント化します」と書いてあります(図6緑楕円枠部分)。

すなわちこの条件設定は、「セッション時間が10分を超えるセッションを1度でも経験したユーザーの集計期間内のすべてのセッションに絞り込む」ということになります。つまり図5と図7の違いは、「セッション時間が10分を超えるセッションを1度でも経験したユーザーの集計期間内の10分以内のセッションも含まれる」という違いがあることになります。

それは次の図8の設定とテストをすると結果が同じであることから確認できます。図8はまさに「セッション時間が10分を超えるセッションを1度でも経験したユーザーの集計期間内のすべてのセッション」という設定になりますが、これを適用する前にテストしてみると、「ユーザーの4.55%(セッションの12.40%)が適用されています。」(図8青枠部分)と表示されます。これは図6で「テスト」ボタン(図6青枠部分)をクリックして、確認できた「ユーザーの4.55%(セッションの12.40%)が適用されています。」(図6青楕円枠部分)と合致しています。

 

図8:「条件」分類のセグメント設定

図8:「条件」分類のセグメント設定

 

このようにユーザー レベルの条件指定が可能になったことで、条件指定の方法が自分の欲した条件になるのかどうかは慎重に確認しながらレポートに適用することが重要です。想定している値より大きかったり小さかったりする場合は、設定条件が間違っているかもしれないと疑って下さい。

今回の例では、[ユーザー]>[行動]>[ユーザーのロイヤリティ]レポートなどで実際確認できましたが、確実にレポートで判断することができない場合もあろうかと思いますが。。。

 

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