User ID機能は毎ページUser ID情報を付与し続けないといけない残念な機能

共通の機能解説

投稿日:2014/7/27 作成者:衣袋 宏美

User ID機能解説の2回目です。第1回目のUser ID機能の仕組みについては、この記事をまずご参照下さい。

簡単に第1回目のおさらいをします。サイトでログインをさせることで、個々人を特定できる固有のIDを「User ID」情報として取得し、ブラウザ固有のIDである「Client ID」とこの「User ID」情報を繋げることで、最終的に同一の「User ID」のデータを名寄せして同一人物の複数ブラウザの利用行動も一気通貫で把握してしまおうというのが「User ID」です。

そのためそもそもこの機能を使って意味のあるサイトは、eコマース サイトやログインを前提として利用させるサービス サイトなどに限られます。匿名での利用が前提のサイトは個々人を特定できる固有のIDをそもそも持っていないからです。

 
さてその上で、今回は実際のアナリティクス設定などを見ていきましょう。User ID機能を利用するには、トラッキングコードのカスタマイズによる「User ID」情報の取得と、この機能を有効にする設定、ならびにこの機能利用時だけに特有なレポートを閲覧するための「ビュー」の作成が必要になります。

はじめに、アナリティクス設定の「プロパティ」の項目のトラッキング情報のサブ項目にある「User-ID」(図1赤枠部分)をクリックします。すると「User-IDの機能の有効化」という画面(図)2に移ります。

最初のステップは「User-IDに関するポリシーの確認」で、ポリシーに同意するの部分(図2赤枠部分)を「オン」にした上で、「次のステップ」(図2青枠部分)をクリックします。

 

図1:アナリティクス設定のプロパティ

図1:アナリティクス設定のプロパティ

 

図2:User-IDに関するポリシーの確認

図2:User-IDに関するポリシーの確認

 

すると次のステップの「User-IDの設定」に進みます(図3、図4)。セッション統合はデフォルトで「オン」(図3赤枠部分)になっていると思いますが、そのまま「次のステップ」(図4赤枠部分)をクリックします。

 

図3:「User-IDの設定」上部

図3:「User-IDの設定」上部

 

図4:「User-IDの設定」下部

図4:「User-IDの設定」下部

 

このステップでトラッキングコードの説明やその他重要なことが記述されていますので、細かく解説していきます。

●User-IDを紐付けたいページ全てにトラッキングコードの実装が必要

まずトラッキングコードを実装して、「User ID」情報として取得していく訳ですが、例えばログイン時に一度「User ID」情報を取得したら、その後の同一ブラウザの行動を自動的に「Client ID」と紐付けてくれる訳ではありません。

つまりユーザー定義やカスタム変数(スコープをユーザーレベルにした場合)やカスタム ディメンション(スコープをユーザーレベルにした場合)のように、一度固有のブラウザに値を付与したら、それをずっと保持/記憶してくれるのではないのです。

すなわち、ログインなどをしている状態で、各ページで「User ID」情報を各ページそれぞれで取得し続けないといけないということです。そのため、カスタマイズしたトラッキングコードは「User ID」情報を紐付けたい全てのページに実装しなければなりません。ログイン直後のページなどで一度だけ「User ID」情報を収集すればよいのではないのです。

 
●セッション統合とは何か

デフォルトで「オン」になっている「セッション統合」の機能ですが、これはセッション途中でログインなどを行い、途中から「User ID」情報を収集できた場合に、同じセッション内のログイン前のページ閲覧に関しても「User ID」情報を紐付ける処理を行いますということです。

注意が必要なのは、セッション内でどこかのページでUser ID情報が取得できたら、セッション全てのページに「User ID」情報を紐付けさせるということではなく、あくまでも同セッションで「User ID」情報を途中で収集できた場合に、同じセッション内のログイン前のページ閲覧に関しても「User ID」情報を紐付けるのであって、ログアウトした後はやはり紐付ないということのようです(筆者はすべてのケースでどのように集計されるかの確認までは行ってはおりません)。

 
具体例で示しましょう。上から下に順番にページを閲覧したものとします。
<セッション統合がオフの場合>
閲覧ページ  状態  User ID情報収集  User IDの値
ページA  ログアウト  収集せず      なし
ページB  ログアウト  収集せず      なし
ページC  ログイン   収集(値=001)   001
ページD  ログイン   収集(値=001)   001
ページE  ログイン   収集(値=001)   001

 
<セッション統合がオンの場合(ケース1)>
閲覧ページ  状態  User ID情報収集  User IDの値(遡って付与)
ページJ  ログアウト  収集せず     002
ページK  ログアウト  収集せず     002
ページL  ログイン   収集(値=002)   002
ページM  ログイン   収集(値=002)   002
ページN  ログイン   収集(値=002)   002

 
<セッション統合がオンの場合(ケース2)>
閲覧ページ  状態  User ID情報収集  User IDの値
ページV  ログイン   収集(値=003)  003
ページW  ログイン   収集(値=003)  003
ページX  ログアウト  収集せず     なし
ページY  ログアウト  収集せず     なし
ページZ  ログアウト  収集せず     なし

 
つまりUser IDは原則としてページ(ヒット)レベルで付与される情報で、一部のセッションでは自動的に他のページにもUser IDの値が付与されるということです。

ステップ2の「次のステップ」(図4赤枠部分)をクリックすると、図5のようになります。この最後のステップでは、User-IDビューの作成を行いますので、「作成」ボタン(図5赤枠部分)をクリックします。続くUser-IDビューの作成については別の記事で解説します。

 

図5:User-IDビューの作成

図5:User-IDビューの作成

 

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