
Google アナリティクスでサブドメインを跨いで計測する場合のトラッキングコードのカスタマイズ
投稿日:2012/2/7 作成者:衣袋 宏美
<データ収集と集計仕様>
Google アナリティクスでは、複数のサブドメインをまとめて計測する場合に、トラッキングコードのカスタマイズが必要になります。ここでは二つのサブドメインをまとめて計測する場合について解説します。
Google アナリティクスでドメインやサブドメインを跨いで計測する場合のトラッキングコードのカスタマイズの基本やGoogle アナリティクスのトラッキングコードのカスタマイズ方法も合わせてお読みください。
具体的には下記の二つのサブドメインをまとめて計測するケースを取り上げます。
aaa.example.com
bbb.example.com
つまりドメインはexample.comで共通ですが、第3レベルドメインがaaaとbbbで違います。この場合、追記するトラッキングコードは次のようになります。どちらのサブドメインのページに実装するトラッキングコードでも同じです。
同期トラッキングコード:
pageTracker._setDomainName('.example.com');
非同期トラッキングコード::
_gaq.push(['_setDomainName', '.example.com']);
なお下記の公式サイトの記述にある、_gaq.push([‘_setAllowHash’, false]);は不要です。同期トラッキングコードの場合は、pageTracker._setAllowHash(false);の記述部分です。
http://code.google.com/intl/ja/apis/analytics/docs/tracking/gaTrackingSite.html
実際プロファイルの設定画面で生成してみたトラッキングコードの生成例が図1です。非同期トラッキングコードですが、1行カスタマイズで追加されて(図1赤枠部分)いることがわかります。
トラッキングコードの準備はこれでよいのですが、プロファイルの設定画面での設定が必要です。レポート画面で「ページ」レポートに表示されるページ名は普通ドメイン名が削除されています。/以降のディレクトリとファイル名だけが表示されます(図2赤枠部分)。
このままですと、aaa.example.com/index.htmlとbbb.example.com/index.htmlは、レポート画面ではどちらも/index.htmlとなって合計された数値が表示されることになりますので不都合です。
そのため、レポート画面上にサブドメイン名も表示するような設定を施す必要があります。プロファイルのフィルタで設定を行います。フィルタに関しては、Google アナリティクスのプロファイル設定(2)設定項目もご覧ください。
まず「プロファイルにフィルタを追加」の画面(図3)において、上部のフィルタの種類で「カスタム フィルタ」(図3赤枠部分)のラジオボタンを選択し、さらにその下の「詳細」のラジオボタン(図3青枠部分)を選択します。
そして、詳細の部分(図3緑枠部分)に次の設定を行います(図4)。
フィールド A -> 引用 A は ホスト名 値は .*
フィールド B -> 引用B は リクエストURI 値は .*
出力先 –> 構成 リクエストURI 値は $A1$B1
このような設定をすることで、下記のようにサブドメイン付きのURLがレポートの「ページ」として表示されるようになります。
aaa.example.com/index.html
bbb.example.com/index.html
●注意事項
但しこの方法でURL(ページ表記)の書き換えを行うと、コンテンツ > ページ解析などURLに依存したレポート部分はうまくレポートされない模様です。
またこの方法でURL(ページ表記)の書き換えを行うと、目標設定画面(図5)においては、変換後のサブドメイン付きのURLを「目標URL」で入力しなければいけません。
つまり通常は「/thankyou.html」と指定すればよいところを、次のように指定しなければなりません。「aaa.example.com/thankyou.html」。
ちなみにhttp://www.example.com/とhttps://www.example.com/配下のページを跨って計測する場合は、複数ドメインあるいは複数サブドメインを跨る計測には該当しないので、通常のトラッキングコードで問題ありません。


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