Google アナリティクスのバーチャル(仮想)ページビューとそのトラッキングコード

データ収集と集計仕様

投稿日:2012/2/8 作成者:衣袋 宏美

<データ収集と集計仕様>

Google アナリティクスでは通常、閲覧したページのURL情報を取得し、そのURLを1ページビューとカウントします。しかしPOSTメソッドを利用しているためURLが変化せずにページ遷移するようなケースでは、このままだと正確に各ページのページビュー数が計測できなくなります。

 

こういった場合にURL情報に代わる別の値を「ページ名」に指定してあげる方法が、バーチャル(仮想)ページビューです。冒頭に書いた例以外にも、例えば、外部サイトへのリンクのクリック、ファイルのダウンロード、フラッシュコンテンツの各種動作などのイベントをページビューとしてカウントする場合などにも利用することができます。

ページビュー数にカウントしたくない場合は、別に述べるイベントトラッキングという方法を利用することもできます。2011年4月には「イベント」も目標設定に指定することができるようになりました。
http://analytics-ja.blogspot.com/2011/04/new-google-analytics-events-goals.html

 

●トラッキングコード

_trackPageview()メソッドは、引数なし(括弧内が空ということ)で実行されると、現在のページ情報(表示されたURL)が利用されますが、ここに引数をつける(括弧内に文字列を与えると)とそれが閲覧ページ名として記録されるという動作をします。

従いまして、この_trackPageview() の括弧内に、レポート画面で表示させたい仮想ページの文字列を付与することで対応します。下記の例では/downloads/1.pdfが1ページビューとカウントされます。

同期トラッキングコード:

pageTracker._trackPageview('/downloads/1.pdf');

非同期トラッキングコード:

_gaq.push(['_trackPageview', '/downloads/1.pdf']);

 

●トラッキングコードの実装例1
pdfをダウンロードするためにクリックしたら、1ページビューがカウントされるようにしたい場合です。onClickの部分が追加で必要なトラッキングコードになります。

同期トラッキングコード使用時:

<a href="http://example.com/1.pdf" onClick="pageTracker._trackPageview('/downloads/1.pdf');">ダウンロード</a>

非同期トラッキングコード使用時:

<a href="http://example.com/1.pdf" onClick="_gaq.push(['_trackPageview', '/downloads/1.pdf']);">ダウンロード</a>

 

●トラッキングコードの実装例2
カートから購入ページまでURLが変わらないといった場合があります。指定したURLの情報を取得する(GETメソッドといいます)のではなく、指定したURLに情報を渡す方法(POSTメソッドといいます)の場合にこのようなことがおきます。

この場合は該当の各ページに動的にトラッキングコードを実装する必要がありますが、例えばその各カート遷移別に_trackPageview()の引数に違う文字列を実装することで、違う仮想ページのページビューとしてカウントしていきます。

 

同期トラッキングコード使用時:
pageTracker._trackPageview();
通常は上記のように引数なしのところを、下記のような引数を入れます。

pageTracker._trackPageview('/cart/input1'); //入力ページのコード
pageTracker._trackPageview('/cart/input2'); //確認ページのコード
pageTracker._trackPageview('/cart/thanks'); //サンキューページのコード

非同期トラッキングコード使用時:
_gaq.push(['_trackPageview']);
通常は上記のように引数なしのところを、下記のような引数を入れます。

_gaq.push(['_trackPageview', '/cart/input1']); //入力ページのコード
_gaq.push(['_trackPageview', '/cart/input2']); //確認ページのコード
_gaq.push(['_trackPageview', '/cart/thanks']); //サンキューページのコード

 

●レポートでの見え方
_trackPageview()の引数に指定した文字列がURLに相当するものとして、レポートに表示されるようになります。つまり引数に指定した文字列が「ページ」となります。

しかし気をつけなければいけないのは、ページタイトルです。上の<実装例>で紹介したonClickによる手法では、Cookieの中身で確認する限りでは、クリックしたリンクが存在するページ本体のページタイトルが取得され利用されているようです。

 

またもう一つ注意点があります。場合によっては、このカスタマイズを行うことで直帰率に大きな変化が生じる可能性があることです。

例えばpdfのダウンロードと同じように、どの外部リンクをクリックしたかを記録しておくため、トラッキングコードの実装例1のように、onClickで計測しながら外部サイトへ移動した場合が問題になります。

 

<バーチャルページビューで外部リンク計測をした場合の影響>
通常:ページA –> 外部へ
バーチャルページビューで計測:ページA –> 外部リンク計測 –> 外部へ

通常ではページAで直帰したことになりますので、ページAの直帰が1カウントになります。しかし外部リンクのクリックを計測するためにバーチャルページビューのカスタマイズを行うと、実質的にはユーザーの動きが同じなのに、外部リンク計測が2ページ目の閲覧となるためにページAの直帰とはなりません。

 

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