Google アナリティクスの「訪問数」とは(1)

用語・指標解説

投稿日:2011/8/13 作成者:衣袋 宏美

<用語・指標解説>

訪問数とは、サイトへの「訪問」回数のことを意味します。

Google アナリティクスでは、「トラフィック」メニューの「サマリー」レポート(バージョン4は図1、バージョン5は図2)で、訪問数を確認することができます。

図1:トラフィック サマリー(バージョン4)

図1:トラフィック サマリー(バージョン4)

図2:トラフィック サマリー(新バージョン)

図2:トラフィック サマリー(バージョン5)

それでは「訪問」とは、どのような定義でカウントするのでしょうか。2011/8/11にGoogle アナリティクスの公式ブログに於いて、この「訪問」の区切りを示す定義変更が発表されましたので、それに沿って解説します。

それによると、次の3つのいずれかに該当する場合にセッション(英語で訪問と同義で使われている言葉)が切れるとのことです。つまりこれで「訪問」の区切りを定義しているのです。

・30分間隔があいた場合にセッションを切る
・1日の終わりにセッションを切る
・参照元が変化したらセッションを切る

2番目と3番目は細かい話なので、まずは一番上の項目である「30分ルール」だけを覚えておきましょう。これは世界的に共通の原則で、アクセス解析の「セッション(訪問)」は30分で切るというルールです。基本的にはどのツールでもこの原則で集計していると思って下さい。

各ページの閲覧開始時間の間隔が30分を超えたら、その二つのページの間でセッションを切るというルールです。具体的にはある人の同サイト内のページの閲覧が、A—>B—>C—>Dという順にあったとします。BとCのページ閲覧時間の間隔が30分を超えていたら、別の訪問(セッション)ということにしようというルールです。このケースではA—>BとC—>Dという2回の訪問があったことにするのです。

決して閲覧開始のページAの閲覧から数えて30分経ったら、セッションが切れる訳ではありません。1分おきに120ページ連続で2時間見ていても、それぞれの閲覧間隔は1分ですからセッションは切れずに、この場合は「1訪問」となります。

!!ここからは中級レベル以上の補足の解説になります。より正確な定義や高度な活用をする場合に読み進んで下さい。!!

さてもう一度Google アナリティクスにおけるルールを確認しておきましょう。ルール変更があったので、まずは以前と今後の定義を併記します。

今までのルールは下記でした。
・30分間隔があいた場合にセッションを切る
・1日の終わりにセッションを切る
・ブラウザを閉じたらセッションを切る

今後のルールは下記の通りです。
・30分間隔があいた場合にセッションを切る
・1日の終わりにセッションを切る
・参照元が変化したらセッションを切る

2番目の項目の「1日の終わりにセッションを切る」というルールに変化はありません。これは毎日集計をする場合に、どこかでデータを一旦区切ってまとめてから集計するために必要な手続きなので、(恐らくどのツールも明示的に言ってはいないと思いますが)頷ける仕様です。

さて問題は3番目の項目です。以前は「ブラウザを閉じたらセッションを切る」という仕様でした。これは閲覧ページ間の間隔が30分以内でも、ブラウザを閉じたらセッションを切ることにするものです。Google アナリティクスではブラウザの状態を取得する仕組みがあり、これによってブラウザの終了をセッションの判定に採用していたということです。

ちなみに細かい話ですが、タブブラウザの場合で複数タブを開いている時に、タブの一つを閉じても、上記の「ブラウザを閉じる」には該当しません(全てバージョンの全てのブラウザで確認した訳ではありませんが、主要なブラウザではこれで間違いないと思います)。

今後はこのルールに変わって、「参照元が変化したらセッションを切る」というものです。厳密には「参照元」ではなく「トラフィック ソースの値」です。「トラフィック ソース」は、厳密な意味で言うと「参照元」ではないという話なのですが、別の項目を立てて解説します。

具体例で説明しましょう。図3をご覧ください。太い黒枠が計測サイト内です。あるユーザーがサイトAからサイト内のページW,Xを見たあとに、一旦外部に出て、今度はサイトBからサイト内のY,Zというページを見たとします。

従来のルールですと、閲覧ページを時系列で単純に並べて、その閲覧開始時間の差でセッションを判定しますので、XとYの時間差が30分以内であれば、セッションは切れずにW—>X—>Y—>Zというページ遷移で1訪問ということになりました。

これが新定義ではどうなるかというと、Yの参照元がサイトBであることが記録されていれば、この直前でセッションを切るということになります。つまりW—>XとY—>Zというページ遷移で2訪問とカウントされるということなのです。(8/21追記:厳密に言うと、次のケースだけに限るようです。サイトBが検索エンジンの場合(但しサイトAが検索エンジンでかつサイトBの検索語と同じ場合は除く)、あるいはランディングページYに広告の手動パラメータが付与されていた場合)

図3:セッションの解説

図3:セッションの解説

過去データの扱いですが、過去データは修正せず今後のデータから適用するということです。前後のデータの増減の影響は、増減どちらの要因もありますので、サイトによって異なると思います。30分以内に複数回検索やメルマガなどから流入がある場合が増加要因となり、逆に減少要因はブラウザ閉じた際にセッションが切断されなくなったことです。公式サイトでは、「調査の結果、殆どのサイトで増減の影響は1%もない」とのことです。

 

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